住宅ローンとは

マイホームを購入する場合、基本的に物件は一括支払いで購入します。ご自宅を購入する年齢層として20~40代が大半となりますが、マイホームを購入できるほどの金融資産を貯蓄できる人はごくわずかです。そのために、金融機関から住宅ローンとしてお借入れし、その資金でマイホームを一括購入するのです。

お客様のライフサイクルに合わせて比較的長期の借入期間(最大35年)の設定が可能となっております。

大きく分けて

  • ① 新規購入(新築・中古、マンション・戸建等種類に関係なく、新規にご自宅を購入される場合)
  • ② 借り換え(もともと住宅ローンお借入れされていますが、他金融機関へ低金利で借り換える場合)
  • ③ リフォーム(自宅を担保に入れて大規模なリフォームをする場合。*無担保のリフォームローンもありますが、金利の差が違います。)
  • ④ 住み替え(住宅ローンを既に抱えているが新居に住み替える場合、既存の住宅ローンの残債も含めて1本で借入する場合)
  • ⑤ その他(親子連帯債務等、親と同居する場合や二世帯住宅の場合親と子供で住宅ローンを組む場合))

の種類があります。

現在は住宅ローンに係る、引っ越し費用、家具、住宅関連設備資金、外構等のエクステリア資金、解体工事や造成資金等幅広く資金使途が設定されており、幅広い用途でご利用できますのでご相談ください。

金利について

住宅ローンに利用される金利は主に3種類に分けられます。① 変動金利 ② 全期間固定金利 ③ 固定金利期間選択型。

  • ① 変動金利型…半年ごとに金利水準が見直されます。銀行が資金を貸し出す際の金利を「プライムレート」と言い、このうち1年以内の貸出で採用する「短期プライムレート」を基準にして決まります。半年ごとに金利が見直されるものの返済額は一定期間変わりません。返済額のうちの元金と利息の割合が変わり、一定期間経過後(主に5年程度)に返済額が見直される仕組みとなっています。よって完済までの間に支払利息や毎月返済額が変わる可能性のあるものです。
  • ② 全期間固定金利型…住宅ローンの借入から返済終了までずっと同じ金利水準が続くものです。よって返済額も変わらず一定です。一般的に10年満期の国債利回り(長期金利)を基準に決められています。返済額が変わらないものの、金利は一番高くなります。*フラット35は代表例です。
  • ③ 固定金利期間選択型…その名の通り固定金利と変動金利をその時の情勢に応じて変更するものです。固定金利には主に2、3、5、7、10、15、20年があり、住宅ローン借り入れ当初に固定金利を選択しその後に変動金利に切り替わります。

固定期間終了時には固定金利で再固定するか変動金利に切り替わるか選択できます。固定金利期間が短いほど金利は低く、逆に長くなれば金利は高く設定されています。

変動金利の推移…金利は主にお金を借りたい人や企業が多いと上昇し、逆に少ないと下落するものです。1984年の変動金利は8%まで上昇した事があります。現在は2.475%にて安定推移しています。「店頭表示」とはこの基準金利から割引された実際の借入金利となり1%を切る金利で借りられるケースが増えてきています。
固定金利の推移…変動金利に近い水準が採用されている事が多いです。動きも変動金利と似た動きをします。10年以内の固定金利は3%前後で推移しています。
2015年以降店頭表示金利が低い事を理由に変動金利を選ぶ人が増加している状況です。

金利は今後上がるか下がるか…日銀は物価上昇率2%を目標に掲げて金融政策を行っており、物価が上昇すれば金利が上がる傾向にある事から上がる可能性を秘めているものの、現状維持の状況が見込まれます。物価の動向を示すCPIの動きに注目するとイメージがつかれるかもしれません。固定金利は主に10年満期の国債の利回り(長期金利)に連動するが、安全資産とされる日本の国債を買う動きが広まっており、これにより日本の債券価格が上昇し、長期金利は低下傾向にあります。よって変動金利も固定金利もすぐに上昇するとは考えにくい状況です。いずれにせよ、金利は市場の情勢に影響を受けるものの直ぐに大きく動くものではないので長い目で考える必要があるものと思われます。

金利変動リスクを抑える方法はありますか?

住宅ローンを変動金利と固定金利で2本借入する方法があります。
30年を超える借入期間を考えると金利の影響は非常に大きいです。

  • ・長期金利で借り入れした場合、固定金利期間中は金利変動リスクは受けず返済金額が固定できるメリットがあります。その代わり低金利で借り入れでき返済額を下げる事や今後金利が下がった事よるメリットは受けられません。
  • ・逆に変動金利で借り入れした場合、金利を低く抑えられる事ができる事から、返済金額を安くすることができるメリットがあります。その代わりに金利が上昇した場合にはそれに伴い返済金額があがるデメリットがあります。

金利はその時の情勢に応じて決まるものですので、10年後、20年後の情勢は誰もわからず、同じように金利もわかりません。その金利変動リスクを軽減するために住宅ローンを長期金利と変動金利の2本に分けて借入することができます。
それにより万が一、今後金利が大きく上昇した場合でも金利変動リスクは1/2に抑えられると言うメリットがあります。
しかし、金利変動がそこまで大きくなかった場合は結果として利息負担は変動金利で借り入れた場合より多くなる事もあります。
また、借入本数が2本になる事から申し込み・契約・についての費用や書類の負担が2倍になります。

団信について

お借り主様が住宅ローン借入期間中に万が一お亡くなりになってしまうケースも考えられます。その時、ご遺族様へ住宅ローンの債務が残ってしまったら大変です。せっかく購入したマイホームを手放さなくてはならないような事態になってしまう可能性もあります。そのため、団体信用生命保険は生命保険の一種で、万が一お借り主様がお亡くなりになった場合にこの生命保険で住宅ローンを一括返済するものです。これによって残されたご家族様はマイホームに住み続けられることになります。現在は普通団信の他、保険料は基本的に金利に上乗せされますが、がん団信や3大疾病、11疾病特約付きの団信等バリエーションも豊富にありますのでご相談ください。また、フラット35での借り入れの場合は年に1度、1年分の団体信用生命保険料として保険料のお支払いがあるものもあります。各金融機関のHPにてご確認いただくか、当社にご相談ください。

基本的な金融機関については住宅ローンの申し込みに際し、団体信用生命保険の加入が条件となっております。生命保険ですので告知が必要ですので告知がある場合は事前にご相談ください。

過去に大病を患い生命保険の加入が難しい方で、どうしてもマイホームを購入したいと言う方もご相談ください。フラット35等、民間でない住宅ローンで団体信用生命保険の加入なく借り入れができるケースもあります。いずれにしても、今後の長い人生設計を描いた中でご検討いただく事をお勧めいたします。

諸費用は

住宅ローンを借り入れする時に係る主な諸費用

  • ① 印紙税(各契約書に添付する印紙税です。基本的にお借入金額によって変わります)
    お借入金額1,000万円以上5,000万円未満の場合の印紙税は20,000円です。その他、契約書の枚数に応じ
  • ② 銀行事務取扱手数料(各銀行によって違います。)
  • ③ 保証会社事務取扱手数料(各保証会社によって違います。)
  • ④ 保証会社保証料(各保証会社によって違います。)
  • ⑤ 登記費用:抵当権設定に伴う登録免許税(抵当権の設定金額によって変わりますが、設定金額×0.4%程度とお考え下さい。)

*登記費用は登録免許税のほかに、所有権移転に係る費用や司法書士へ支払う報酬等があります)

*保証料は金融機関によって変わりますが、主に住宅ローンの借入期間、金額によって決められます。一括でお支払いすると100万円を超える事もありますので事前に確認すると良いでしょう。また、現在はその保証料は金利に組み込む(主に0.2~0.4%程度)方法があったり、保証人を追加することにより保証料が掛からない借入方法もあるので各金融機関の住宅ローンの特徴をお調べする事もお勧めいたします。

流れ

・住宅ローンをご利用される場合

  • ① ご相談 シミュレーションなど、返済計画の相談
  • ② 事前審査
  • ③ 申込 住宅ローン・団体信用生命保険の申込。金融機関並びに保証会社の審査
  • ④ 審査結果通知
  • ⑤ 住宅ローンの契約(金銭消費貸借契約) 火災保険申込
    登記申請に係る契約(抵当権設定契約証書・所有権移転や持ち分設定等)⇒司法書士
  • ⑥ご融資実行(資金の振込) 抵当権設定 所有権移転 持ち分設定等
  • ⑦登記手続き完了

まずは当社と打ち合わせを行い、資金計画等が決まった段階で金融機関へ住宅ローンの事前審査を行います。①~④は当社が代行することもできます。*②の事前審査申込時に申込書受付の連絡をする金融機関も増えております。⑤~⑦は金融機関・司法書士を交えて行います。
⑤については金融機関担当者の面前で行う事が原則です。⑥は実際に金融機関の支店で取引を行います。

融資実行時(決済時)に本人が仕事の都合で行けない場合はどうすればいいですか?

マイホームのご購入は一生に1度あるかと言う一大イベントですので極力ご本人様にご都合をつけていただく事をお勧めします。どうしてもダメだと言う場合は、事前に当日必要な書類のご記載をいただき、代理人を立てていただく等、ご対応はありますので時間に余裕をもってご相談ください。

自己資金はいくら入れるもの?

当初の借入金は少なければ少ないほど返済額や後々の利息負担や総返済額に影響します。しかし、マイホームを購入することによって引っ越しや、家具の購入、外構や管理費、その他付帯設備への支払い等、色々とお金が必要になったりしますので、ある程度はお手元の残すことをお勧めします。以前は物件価格の3割と言われていたこともありますが、現在は諸費用も含めて自己資金を投入しないで借入をされるケースもあります。今後のライフプランや、起こり得ること等、ご自身で分からない事もあると思いますので当社担当へお気軽にご相談ください。

申込時必要な書類は?

・事前審査時に必要なものは(*給与所得者の場合)

  • ① 運転免許証
  • ② 認印
  • ③ 源泉徴収票、(個人事業主の方は確定申告書3期分)
  • ④ 保険証
  • ⑤ 物件資料(動態図、謄本、公図、地積測量図、建物間取図・配置図等)
 
・本申込時に必要はものは

  • ① 事前審査時に提出した書類
  • ② 売買契約書又は工事請負契約書及び重要事項説明書
  • ③ 建築確認済通知書
  • ④ 住民票
  • ⑤ 住民税決定通知書(課税証明書)直近分
 
・ご契約に必要なものは
新住所の

  • ① 印鑑証明書
  • ② 住民票。通数についてはお問い合わせください。

基本的には物件資料は当社でご用意いたします。それ以外物をご準備ください。原本をお持ちいただければ写しをとります。また、各公的証明書の有効期間は3か月ですので、準備が速すぎると期限を経過して再度取得しなくてはならなくなりますので。各カテゴリーのタイミングでご準備いただく方が良いかと思います。

*上記書類は基本的な住宅ローンのお借入れ時に必要な書類です。お借入れ方法によっては必要書類が変わりますのでお問い合わせください。
例)

  • ・物件持ち分を共有とする場合(自己資金を投入する場合は自己資金の投入割合に応じた持ち分が必要です。)
  • ・連帯保証人がいる場合(保証参加される方の申込や契約が必要となります。場合によっては連帯保証人の所得照明等を求められることもあります)
  • ・給与所得者以外の場合(会社経営者や個人事業主様等、経営会社の決算書や確定申告書を3期分程度求められることがあります。経営会社や個人事業は給与所得者と違い、収入の安定性についても審査の対象になります。基本的に現在の審査は2~3期の平均の所得にて審査されることが多いです。ですので個人事業主様におかれましては、自宅の購入をご検討されるのであれば多少所得税をご負担されても所得が多い方が住宅ローンは借りやすくなります。また、直前の所得だけ上げてもあまり効果はなく、平均値で審査されることを考えておくと良いと思います。)

繰り上げ返済

毎月の返済額や総返済額は借入金の残高と返済期間に比例します。
よって、残債や返済期間が多く残っている時に繰り上げ返済をすると効果的となります。
現在は窓口に出向かなくてもインターネットから繰り上げ返済ができる金融機関が大半です。
繰上返済の都度手数料がかかり、手数料の金額は金融機関によって違いますのでご注意ください。
定期的に積み立てて繰上返済が出来れば良いいですが、なかなか計画的にいかない事も多いと思われます。そんな時に住宅ローンの返済額を通常より高く設定することができます。預金を積み立てるのではなく、「毎月のローン返済額に繰り上げ返済を組込んでしまう方法」です。これによって通常返済額と返済額指定額の差額を毎月繰上返済している事になります。例)毎月返済額30,000円に対し、返済額を50,000円に設定。⇒差額の20,000円を毎月繰上返済できるようになります。一年で240,000円、5年で1,200,000円繰上返済したのと同じになります。
いずれにしても、返済額を指定する仕組みや、インターネット等を利用して計画的に返済を行う事が大事です。

どのくらい借りれるの

住宅ローンの審査は、年齢、年収、既婚、独身、性別、勤務先、勤続年数、自己資金、競合債務等総合的な審査の元行われます。
当然年収は高い方が良いですし、自己資金が多い方が審査が通りやすです。一概に年収倍率が何倍までなら問題ないと言う概念はないものの基本的な目線は年収の5倍程度、年収に対する返済比率が30%前後とお考えになるといいかもしれません。

*返済比率…住宅ローンは主に10年固定の基準金利にて審査をするケースが多いです。そうなると、住宅ローンの年間返済額は借入額に今の10年固定の基準金利にて算出したものとすると金融機関の審査と目線を合わせられます。また、フラット35については実際の現在の金利に対する返済比率を算出すると良いでしょう。
上記に説明した通り一概に審査で決められた返済比率や、年収倍率はないため、まずは住宅ローンの事前審査を行う事も一つの手だと考えます。しかし、事前審査の回数によっては住宅ローンの審査が厳しくなることもありますので、やりすぎには注意が必要です。
いずれにしても返済に余裕を持った計画が良いと思われます。

こんな土地で大丈夫?

住宅ローンは、主に保証会社を債権者とする担保設定(抵当権)がされます。主に法律に則った基準が設けられますので物件が建築基準法上違法な建物だと取り組みは難しい可能性が高いです。以前は接道基準(購入する物件が公道に接するまで持ち分が必要と言った基準)が厳しかったものの、金融機関によっては緩和されているようです。まずはご相談ください。
また、建物については耐用年数と言う概念はなく、基本的に築年数の古い建物でも耐用年数の範囲内での借り入れと言う制限はありません。住宅ローンは各金融機関独自の物件評価額に対して何倍まで借入ができるかと言う考え方もありますので同じ面積の物件であっても新築の場合は借入金額の上限があがります。それとは反対に築年数が古いと借入金額の上限が下がり、自己資金を投入しなくてはならないケースも出てきます。
また、同じく、土地の形状によっては物件評価額が低くなってしまう事もあります。
ただ、一概に住宅ローンが組めないと言うものではありません。マイホームはタイミングも大事だと思いますし、お客様がお気に入りいただいたものをご購入いただく事が大事です。ですのでまずはご相談いただき、一緒に最良の方法を考えましょう。

ローンがあっても大丈夫?

住宅ローンの審査は総合的な審査の元行われます。よくあるケースとして、住宅ローンを借り入れる時だけオートローンやカードローン等の借入を完済すると言う条件が付されるケースもあります。また、住み替えとして住宅ローンが残っているケースもあります。
現在の住宅ローンの残債を含めた借入方法(住み替えローン)もありますのでご相談ください。
結論から言って今現在ローンの残債があるから住宅ローンが組めないと言う事はありません。お気軽にご相談ください。

二世帯住宅、親と同居

同居または、将来同居される予定の親と子で住宅ローンを組むことができますのでご相談ください。

例)
親が50代の現役で息子が社会人2年目の状況での自宅の建て替えや、新規購入をご検討される場合。
基本的に父親が住宅ローンの借主になるものの、50代であり借入期間が長く組めないが息子が連帯債務者として同居することを条件に最長で35年の住宅ローンとして組むことができる。デメリットとしては万が一息子が独立して新たに新居を購入しようとした場合に住宅ローンの保証人になっているので新たな住宅ローンの借入の足かせとなってしまうケースがあります。

リバースモーゲージって何

ご高齢のお客様の豊かなセカンドライフをサポートするため、ご自宅を担保に資金を借入元金返済は無く、その間利息のみの支払いとなる新しい借入方法です。返済方法は元金一括返済でお借入期間はお借り主様がお亡くなりになる日までとなります。お借り主様がお亡くなりになった時に担保設定しているご自宅の売却代金にて一括返済をします。お使い道として、ご自宅から有料老人ホームへ住み替えをご検討のご高齢者様につきまして、高額な有料老人ホームの入居金支払い等にご利用できます。その他、お使い道は自由です。

リフォームローン

小規模なリフォームは無担保ローンとしてお借入れできますが、大規模なリフォームをご検討の方はご自宅を担保設定してリフォームローンが組めます。手間はかかりますが、自宅を担保に入れるので大きなお借入れと金利優遇のメリットが受けられます。